良質なオリーブオイルは健康や美容に良いと言われています。なかでも近年、特に注目されているのが、オリーブオイルの抗炎症作用です。安全・安心して使える天然の薬として、ぜひご家庭で活用してみてください。
オリーブオイルは痛み止めになる?
オリーブの実を圧搾した上質なエクストラバージンオイルには、36種類以上のフェノール化合物が含まれています。そのなかでもオリオカンタールというポリフェノールには、イブプロフェンと同じような抗炎症作用があることが研究により分かりました。イブプロフェンは炎症を鎮めて熱を下げたり、痛みを和らげたり、腫れを抑える作用があるので、風邪によるのどの痛みや発熱の治療に使われます。
スペインで行われた研究によると、エクストラバージンオイルを1日50g摂取すると痛みが和らぐことが分かりました。1日50gというとかなり多い印象を受けますが、大さじにすると約4杯ですから、普段使っている調理油をすべてオリーブオイルに変えれば、十分に摂取できます。頭痛や生理痛で痛み止めを飲むことが習慣になっているならば、オリーブオイルを摂取することで薬の服用を抑えることができるでしょう。また、オリーブオイルには関節炎やリウマチの痛みを軽減して、炎症の進行を遅らせる作用もあります。
副作用がなく安全なオリーブオイル
化学物質で作られた薬には必ずと言っていいほど副作用があります。その点、オリーブオイルならば天然の成分ですから、副作用を心配する必要がありませんし、薬の飲めない妊婦さんや授乳中の女性、子供からお年寄りまで幅広い世代が安心して活用できます。オリーブオイルを選ぶ際は、オリオカンタールがたっぷり含まれたエクストラバージンオイルをチョイスしましょう。精製して作られるピュアオリーブオイルには、ポリフェノールがほとんど含まれていません。オリオカンタールは口に含むとピリリとした刺激があります。良質で混ぜ物のない純粋なエクストラバージンオイルのみが持つ独特の風味です。