1.オリーブ栽培が日本で始まったのは
オリーブオイルとの出会いは、紀元前3500年ごろ、あるいは、同4500年ごろともいわれています。また、ローマ帝国の他国征服などにより、オリーブオイルが地中海から西へと広まってきました。日本でオリーブ栽培が始まったのは1908年(明治41年)。オリーブオイルの国内自給自足のため、アメリカから導入した苗木を試験的に植えた経緯があります。そのとき対象となったのは三重県、鹿児島県、香川県の3県ですが、搾油まで至ったのは香川県の小豆島に植えたものだけでした。ちなみに、搾油可能な実が育ったのは大正初期のころです。
2.日本におけるオリーブの産地は
日本でオリーブの木が植えられたのは1908年(明治41年)。そのとき対象になった3県(三重県、鹿児島県、香川県)のうち、順調な生育につながったのは、香川県小豆島で植えられた木だけでした。現在も小豆島はオリーブオイルの産地として健在で、全国第1位の生産量を誇っています。また、小豆島も含めた香川県、岡山県がオリーブの産地として有名になっています。さらに、熊本県の目まぐるしい進出も見逃せません。オリーブやオリーブオイルの生産や特産品づくりに力を入れた結果、全国第2位の生産量が得られるようになりました。
3.国産オリーブならではの特徴とは
オリーブの産地が国内にあるとはいえ、年間約5万トンのオリーブオイルを輸入に頼っているのが日本の現状です。貿易の自由化の影響で、安価な輸入品が重宝された時期もありました。そのようななか、国産のオリーブオイルが注目されている背景には、小規模経営ならではのメリットが少なくないからです。オリーブの果肉は大変デリケートであり、長期保存に適さないなどのデメリットがあります。そのマイナス面をカバーするために、栽培から収穫、さらには搾油に至るまで細心の注意を払って取り組んでいます。また、それが可能なのも国産ならではの特徴といえるでしょう。お客様に喜んでもらえる製品をつくるためにも、オリーブ生産に携わる者は日々精進を続けています。