認知症とは何か
歳をとると認知症になるということをよく耳にしますが、実は「モノをよく忘れること」と認知症は違う症状ということをご存知でしょうか。
「物忘れ」とは脳の老化が引き起こす状態のことを指します。体験した記憶の一部を忘れているだけで、時間や場所は記憶しており、忘れている自覚もあります。一方、認知症の患者は体験した記憶のすべてを忘れてしまい、時間も場所も記憶していません。さらに忘れている自覚はない状態です。認知症は単なる物忘れとは違い、神経細胞の破壊により物理的に引き起こされます。
普段は破壊された神経細胞は再生するのですが、食生活や生活習慣の乱れにより再生スピードが追い付かず、正常な神経細胞が破壊されて認知能力が衰えるのです。
認知症は種類がある
認知症は病名だと勘違いされている方が多いようですが、病名ではなく病気の総称を指します。簡単に言い換えるとジャンル（区分）のことです。認知症には3大認知症と呼ばれる症状があり、そのうち1番患者数が多いのが、「アルツハイマー型認知症」で全体の60％、私たちが通常かかる認知症はこのタイプです。そして次に多いのが「血管性認知症」で全体の20％。最後に「レビー小体型認知症」が全体の4％の患者数です。
なぜオリーブオイルに認知症予防が期待されているのか
オリーブオイルには様々な効能がありますが、その中で認知症予防に効果的なのは「抗酸化作用」「抗炎症作用」「解毒作用」です。
抗炎症作用には「オレオカンタール」という風邪薬（抗炎症薬）に使用されている成分が含まれています。これがアルツハイマー型認知症に効くという研究データが出ているのです。
アルツハイマー型認知症の方の脳は、アミロイドβやタウタンパクが蓄積していて、それらが脳の神経細胞を破壊しています。エキストラバージンオリーブオイルをマウスに一定期間摂取させたところアミロイドβが排除され、認知機能の低下を防ぎ、記憶力を向上させる成果が得られました。これによりオレオカンタールはアミロイドβを蓄積させず、減らせることが判明したのです。 エキストラバージンオリーブオイルは、認知症予防に効果的と証明されました。
