オリーブの実というと、黒いタイプを想像しますが、実はグリーンもあるのです。黒いものはブラックオリーブ、緑はグリーンオリーブと呼ばれていますが、これは収穫の時期が違うことで色の変化が起こり、種類が違うわけではありません。
つまり、熟成の度合いが違うので、グリーンオリーブは熟しているものの、色が変わっていない状態で、ブラックオリーブは完熟したものと考えればいいでしょう。
さらに、この2つは栄養成分や風味にも違いがあります。同じ実ではありますが、熟し方で栄養が変わるのは面白いといえます。また、風味はグリーンオリーブよりもブラックオリーブのほうが熟している分味がまろやかですし、オイルも多くなっています。
一方、グリーンオリーブは、渋みや青臭さはありますが、ポリフェノールをはじめビタミンEやオレイン酸を多く含んでいます。
そして、大きな違いはβカロテンです。これは体内でビタミンAとして活躍しますが、グリーンオリーブにしか含まれていません。活性酸素を抑えて免疫機能の低下を予防してくれるので、美容効果も高いといわれています。
そのほかにカルシウムや食物繊維なども、グリーンオリーブのほうが含有量は多めです。ただし、ブラックオリーブも一定量の栄養成分を含んでいるので、実を食べる分にはブラックのほうがおすすめといえるでしょう。
基本的に、オリーブの実はグリーン・ブラックともに塩漬けで販売されていることが多いです。専門店だと、塩漬けだけでなく赤ワインやブランデーなどで漬けている商品もありますが、グリーンとブラックのどちらを使っているかを確認しておきましょう。
また、オリーブの実を塩漬けにしているものは、塩分がかなり含まれているので、食べすぎには注意が必要になります。塩分だけを考えると、グリーンオリーブなら3・4個、またブラックオリーブは7・8個くらいが無難でしょう。カロリーで計算すると、グリーンオリーブで5・6個、そしてブラックオリーブで6・7個くらいが妥当ですから、工夫して摂取することをおすすめします。