1.オリーブオイルの「酸度」から把握できるもの
「国際オリーブ協会(IOC)」によると、オリーブオイルは、バージンオリーブオイルと精製オリーブオイル、オリーブオイル(日本ではピュアオリーブオイル)、そしてオリーブポマスオイルの4つに分類されます。そのうち「バージンオリーブオイル」は、さらに4段階に分類されるのです。オリーブオイルは鮮度が大事で、その目安となる「酸度」が注目されてきました。たとえば、最高級品ともいわれる「エキストラバージンオリーブオイル」の酸度は、バージンオイルのなかでも最も低い0.8%以下です。
2.ただし「酸度」だけがすべてではない
オリーブオイルは収穫後、時間の経過とともに酸化が進み、酸度も高くなっていきます。そのため、酸度が低いほうが鮮度も高いと考えるのも当然かもしれません。ただし「酸度」だけで判断するのは早計です。その一つ「精製オリーブオイル」の酸度は0.3%以下で、エキストラバージンオリーブオイルの0.8%以下よりも低くなっています。精製オリーブオイルは、文字どおり精製してつくったものです。化学処理をして酸度を低くできるほか、無色透明、無臭にもできるのです。そのため、酸度だけをみると精製オリーブオイルのほうが高品質だと思うかもしれません。
3.オリーブオイルの鮮度の目安はほかにも
オリーブ果実の収穫から製造までの時間が短いほど、鮮度も高いとの考え方があります。しかし、精製オリーブオイルの事例もあり、酸度だけで鮮度を把握するのは難しくなりました。このような事情もあり、最近ではオリーブオイルが含有するポリフェノール量にも注目されています。
4.これらの情報を購入時の参考にしよう
オリーブオイルを購入するときに酸度は一つの目安ですが、それだけが全てではありません。好みのオリーブオイルと出会うためにも、ここでお話しした情報を参考にしてはいかがでしょうか。なお、先述した「精製オリーブオイル」は風味が乏しいなどの理由もあり、エキストラバージンオリーブオイルとは異なり、そのままでは使用できないことも知っておきましょう。