スクワランとは
スクワランとは、サメや植物の種子などから採取された「スクワレン」という成分に水素を添加して安定化させた美容成分です。私たちの皮脂の中にも10%程度含まれており、肌のうるおいに影響する成分です。
日本では深海ザメの肝油から生成されたスクワランオイルが化粧品などで使われますが、世界中で続く天災や漁獲規制などによって、深海ザメの供給が減っている状況です。オリーブオイルや米ぬか油から生成された、植物性スクワランなどが注目されています。
また代用スクワランとして、サトウキビ糖液の発酵液を化合して作られたものや、イソプレンという化学物質を重合して作られたものも存在します。
オリーブからスクワランが採れる
オリーブの実にもスクワレン(スクワランの原料)が含まれています。含有率は深海ザメに次いで高く、植物性スクワランの代表格といえるでしょう。ただし、スクワレンの含有量は1粒の0.5%とされています。1本のスクワラン化粧品を作るためには、1万個ほどのオリーブが必要です。
希少な成分ですが、スクワレン自体の成分や構造などは深海ザメから採れるスクワレンと同じなので、これからのスクワラン化粧品は、動物由来からスイッチされる傾向にあります。もちろん、味やにおいはほとんどありません。
先に記した通り、植物性スクワランのすべてがオリーブ由来とは限りません。オリーブ由来か明記されているものを選ぶようにしましょう。
スクワランの効果
スクワランは、人の皮脂に含まれる成分です。肌の保湿やバリア機能などを担います。スクワランで肌の被膜を作ることで、肌のゴワつきが改善されるという効果もあります。私たちの体でも生成される成分ですが、加齢とともに生成量が少なくなってしまいます。
年齢肌の悩みや、若い世代でも肌のかさつきが目立つ乾燥肌の人は、スクワランオイルを基礎化粧の仕上げに補ってみましょう。化粧水で肌を整えた後に、耳かき1さじ分程度のスクワランオイルを顔になじませるだけです。ほんの1滴ですが、顔全体をカバーできます。朝晩続けることで、乾燥肌の解消につながります。